衣類に発生するイヤなニオイ。その原因は「菌そのもの」ではなく、菌が活動する中で出すフンや排出物(代謝物)であることがわかっています。これらの排出物は、通常の洗濯用洗剤や洗濯機の力である程度は洗い流すことができます。
そのため、洗濯直後はニオイがすっきり取れたように感じることが多いのですが、ニオイのもとである菌そのものは繊維の奥などに残っていることがよくあるのです。
この菌たちは、一見おとなしくなったように見えても、放っておくと再び活動を始めます。特に、温度と湿度の条件が整うと、菌が活性化して増殖を再開し、あの不快なニオイがまた漂い始めてしまいます。
このように、いったん消えたかに思えたニオイが時間を置いて再発する現象は、「ゾンビ臭」とも呼ばれています。しつこく繰り返すニオイの正体は、まさにこの“潜んだ菌”の再活動にあったのです。

ニオイの原因となるモラクセラ菌
出典:一般財団法人カケンテストセンター